鏡で鼻を見て、広がった毛穴は戻るのか気になる方は多いはずです。結論から言うと、完全に元へ戻すのは難しい一方で、原因を分ければできることは見えてきます。この記事は鼻の毛穴の「戻る」を、詰まり由来・弾力低下・生まれ持った差の3つに分けて正直に整理します。効果を約束するものではなく、肌の生理からの目安として読んでください。
広がった鼻の毛穴は完全に元へ戻るのか
完全に元へ戻すのは難しいものの、原因により目立ちを軽くしたり進行を遅らせたりは見込めます。
毛穴を小さくする対処は、あまり効果的でないとされます1。加齢による弾力の低下や、生まれ持った差が関わるため、元の状態への完全な復帰は難しいのが実情です1。
ただし、できることがないわけではありません。詰まりによる目立ちであれば、詰まりが解けると軽くなりやすい余地があります1。大切なのは、「戻る」という言葉を一枚岩で捉えず、原因ごとの戻りやすさに分けて考えることです。ここが、この記事の立場です。
鼻の毛穴の「戻る」を3つに分けて考える
鼻の毛穴の広がりは、詰まり由来か弾力低下か生まれ持った差かで、戻りやすさが変わります。
詰まり由来は、角栓や酸化した皮脂・角質が毛穴を押し広げて見せているものです。角栓はタンパク質が約7割、脂質が約3割と報告されています23。詰まりが解ければ、目立ちは軽くなりやすい部分です4。
弾力低下・加齢由来は、加齢で肌の弾力が下がって毛穴が大きく見えるものです。これは元へ戻すより、進行を遅らせる方向で考えます1。
生まれ持った差は、毛穴や毛包の大きさ、皮脂量の個人差です16。生まれつきの違いは変えにくい部分です。鼻は脂腺性毛包(発達した皮脂腺が付いた毛穴)が高密度で、皮脂腺が大きく皮脂を作る力も高いため、もともと目立ちやすい部位です5。

弾力低下や加齢だと、なぜ戻りにくいのか
加齢で肌の弾力が下がると毛穴が目立ちやすくなり、元の状態へは戻りにくくなります。
毛穴が広がって見える要因は、5つとされます。皮脂の量、毛包のサイズ、詰まりを作る製品、加齢による弾力の低下、日光です1。このうち加齢による変化は、時間とともに進みます。皮脂の分泌も年齢で変わり、思春期に増えてピーク以降は減少へ向かうなど、肌の状態そのものが移り変わります7。
なお、毛穴は筋肉のように自分で開いたり閉じたりする器官ではありません。一時的に引き締まって見えても、同じ広がりに戻りやすいのは、このためです。肌の生理や医療の視点では、外用のレチノイドやナイアシンアミド、内服、レーザーや高周波などが選択肢として知られています1。ただし、その判断は医療の領域です。
広がりの進行を遅らせるためにできること
広がりの進行は、紫外線対策と摩擦を避ける習慣で遅らせやすく、悪化要因を減らすことが土台です。
日光は、毛穴が目立つ要因の1つです1。紫外線対策(遮光)は、肌の状態を守る基本とされます8。また、こすったり1日に何度も洗ったりすることは刺激になり、悪化しうるとされます9。洗顔は朝と就寝前の1日2回、指の腹でやさしく円を描くように行いましょう9。
乾燥した肌は、刺激を受けた肌でもあります9。乾燥で目立つ分には、洗顔後の保湿が土台になります。皮脂は洗いすぎても根本は変わらず、性別・年齢・部位で量が決まります67。皮脂を敵視した過剰なケアは、逆効果になりやすいので注意しましょう。開き毛穴が改善しにくい要因の全体像は開き毛穴が改善しにくい要因の全体像で扱っています。
自分でやると、かえって戻りにくくする行為
強い力の角栓押し出しや剥がすパックは、毛穴を傷つけ広げる可能性があり、戻りを遠ざけます。
剥がすタイプのパックは、必要な皮脂や角質まで取りすぎて肌を傷めるおそれがあります4。強い力は、毛穴を傷つけ広げる可能性があると注意喚起されています3。剥がすパックの負担は剥がすタイプのパックが毛穴に与える負担で詳しく扱っています。
自分で押し出す行為にも、リスクがあります。消えない痕、より目立つ状態、より痛む状態、感染が報告されています10。内容物を深部へ押し込んで、炎症を強めることもあります10。酸の角質ケア商品では、化学やけどなどの相談が報告されています11。押し出したあとの跡の見分け方は角栓を押し出したあとに残る跡の見分け方で扱っています。
子どもの頃のように鼻の毛穴を目立たない状態へ戻せますか?
生まれ持った毛穴の大きさや加齢による変化があるため、幼い頃と同じ状態へ完全に戻すのは難しいとされます。ただ悪化要因を減らせば、目立ちを和らげやすくなります。変化の判定は、数ヶ月単位で気長に見てください。
保湿を続ければ広がった鼻の毛穴は元に戻りますか?
乾燥で目立っていた分は保湿で和らぐことがありますが、加齢や生まれ持った広がりまで元へ戻すわけではありません。変化の判定は、ターンオーバー2〜3周期=2〜3ヶ月を目安にしてください。
鼻の毛穴が戻ったかどうかを見分ける目安はありますか?
数日での見た目の変化より、同じ光や時間帯の条件で2〜3ヶ月ほど見比べるのが目安です。強い刺激を避けた期間で比べると、進行の落ち着きを判断しやすくなります。
まとめ:「戻る」を原因別に分けて考える
鼻の毛穴は完全に元へ戻すのは難しい一方、詰まり由来なら目立ちは軽くなりやすく、進行は遅らせられます。
詰まりによる目立ちは、詰まりが解ければ軽くなりやすい部分です。弾力低下や加齢による広がりは、進行を遅らせる方向で付き合います。生まれ持った差は変えにくい前提で構いません。肌の生まれ変わりは一般に約28日周期とされますが、数え方により諸説があります1213。強い自己流ケアで毛穴を傷つけないことが、遠回りを避ける近道です。
出典
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DermNet「Enlarged pores」 https://dermnetnz.org/topics/enlarged-pores ↩↩↩↩↩↩↩↩
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菊池麻実子「角栓洗浄がもたらす皮膚への影響 -皮膚表面での酸化ストレスに着目-」オレオサイエンス 第22巻第9号 459-464頁(2022) https://www.jstage.jst.go.jp/article/oleoscience/22/9/22_459/_pdf/-char/ja ↩
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健栄製薬「毛穴の白いニョロニョロの正体は角栓!原因や間違った対処法、適切なケア方法を紹介」 https://www.kenei-pharm.com/lumild/column/dry_skin/column03/ ↩↩
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ロート製薬「『毛穴の黒ずみ(角栓)』の原因・症状、予防法を解説」 https://jp.rohto.com/learn-more/bodyguide/kurozumi/pores/ ↩↩
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日本化粧品技術者会「化粧品用語集 脂腺性毛包」 https://www.sccj-ifscc.com/library/glossary_detail/737 ↩
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日本化粧品技術者会「化粧品用語集 皮脂」 https://www.sccj-ifscc.com/library/glossary_detail/1364 ↩↩
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北海道大学大学院医学研究院 皮膚科学教室「皮膚の構造と機能 E. 付属器」(公開PDF) https://www.derm-hokudai.jp/wp/wp-content/uploads/2021/12/1-09.pdf ↩↩
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Lawrence E, Syed HA, Al Aboud KM「Postinflammatory Hyperpigmentation」StatPearls, NCBI Bookshelf https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK559150/ ↩
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American Academy of Dermatology「10 skin care habits that can worsen acne」 https://www.aad.org/public/diseases/acne/skin-care/habits-stop ↩↩↩
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American Academy of Dermatology「Pimple popping: Why only a dermatologist should do it」 https://www.aad.org/public/diseases/acne-and-rosacea/pimple-popping-why-only-a-dermatologist-should-do-it ↩↩
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国民生活センター「酸を使ったフットケア商品-角質ケアをうたった商品で化学やけどやひどい痛みも!-」報道発表資料(平成31年3月7日) https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20190307_2.pdf ↩
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日東メディック 肌周期研究所「肌周期とは」 https://www.nittomedic.co.jp/hada-shuuki/article/18 ↩
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ターンオーバーの周期には諸説があり、数え方(どこを起点にカウントするか)によって日数は異なります。基底層で細胞が生まれ育つ期間を含めると約45日、表皮で細胞が育つ段階から数えると約28日とされます。いずれも数え方の違いによる目安の値です。参考: 美的.com「周期は28日? 45日? 知ってるようで知らないターンオーバーの話」(スキンケア科学者・次田哲也博士) https://www.biteki.com/skin-care/trouble/2098437 ↩
